ケイちゃんが赤いスカートをはかないと言ったので、おばちゃんは札幌でスカートを買い替えて来てくれた。

「えー!?そこまでしてくれるのー?」

ケイちゃんはおばちゃんに愛されてる感が半端なく、とても申し訳ない気持ちがした。今度は文句言わずにありがたくいただいて着てみようと思った。
ところが、包装紙を開けると中からでてきたのはネイビーブルー系のミニスカートだった。

(もうー!おばちゃんたら、なんちゅうセンスしてんねん!)

ケイちゃんはとうとう、あきらめて日高にいるときはネイビーブルーのミニスカートをはくことにした。


「ケイちゃん。気に入ってくれたんかい。そんなら、また、札幌行った時、もう一着買ってくるさ。」
「いや!ありがとう。おばちゃん。うち、これが気に入っているから、もう、じゅうぶん。」

それから、日高にいる間はケイちゃんは昼間は牧場でジーンズ、夜はおばちゃんちでネイビーブルーのミニスカートばっかりはいていた。はいているうちに気にならなくなってきたが、最初ははいている感がなく、スースーして、スカートをはき忘れているような気がして困った。しかし、おばちゃんの好意なので、それで通した。

だから、のちのち、家族で日高のおばちゃんのことが話題になると、ケイちゃんはあのネイビーブルーのミニスカートをはいてるような気がしたものだった。