〈アフィリエイターの知人の不誠実①〉金になるからって何やってもいいってことはないでしょう。

「テレビ局の関係者たちとブログを開設するので、週一程度で記事を書いてくれないか。」

と言うのが、学生寮時代の知り合いの男から来たメールの書き出しだった。ボクは時々、この知人に、思いついたギャグや小話をメールしていた。そんなところから彼はボクに依頼して来たのだろう。

ボクはとても無理だと思ったので断った。

彼はしつこく依頼して来た。

「大丈夫。君の文章はおもしろい。」と彼は僕をおだてた。

ボク自身はとても人様に読んでもらえるような文章は書けない。第一、句読点の付け方すら知らない。小学校の時、国語の授業で習ったはずだが、その授業のシーズンにおたふくかぜで強制自宅待機でもしていたのか、まったく授業を受けた記憶がない。

そんな僕にブログ記事など書けるはずがない。断り続けたが彼はずっとメールを送って来た。

実名で記事を書くなんてやったことがないのに恥をかくだけだとボクが言うと、彼はこう言った。

「とにかく、何か書いてみてくれ。校正はきちんとやるから。直したら記事にする前にちゃんと君に見せて了解してもらえたら、ブログに掲載する。それに閲覧者が増えてきたら、きっと原稿料を払うから。」

実名と言うのが嫌だった。でも、ボクの下手な文章を彼が直してくれるというので、しぶしぶ二つだけ記事を書いて送った。原稿料は要らないとボクは断った。金をもらうような文章でもないし、もらったら何かとんでもないことに巻き込まれるような予感がした。

二つの原稿は推敲されることもなく、タイトルもそのままで知人が主催するブログに載った。しかも、ボクの職業が郷土史家となっていた。ボクは驚いた。郷土史なんか興味もないし、郷土史についての文章を書いたこともない。

職業詐称でどこからかクレームがついてたりしないかと心配症のボクは抗議した。

「大丈夫。何の問題もないし、どこからもクレームなんか来ない。」

と彼が自身満々に言うのでとりあえずボクは引き下がった。しかし、この時、やめておけばよかった。ボクは、のちのち、大変な騒動に巻き込まれた。炎上と言うのはこういうことを言うのかどうか知らないが、ボクの知らないところで、ボクの記事が原因で騒ぎがあった。