国立国会図書館で先生の本を見ましたと言う物好き

物好きな人がいて、ボクのことを先生と呼び、電話したり、訪ねて来たりする。ボクが三年前に150冊印刷した私家本を無料配布したことがあった。
我ながら、誤字まみれの下手くそな文章を羅列した雑文だが、出版社は慣例か何か知らんが、八王子市立図書館と国立国会図書館に寄贈した。ポンコツ著者のボクになんの断りもなく。

それを読んだか、無料配布のゴミ本をネットで買った物好きが、ボクに会いたいと言って来た。御免被りたい。
そもそも、ポンコツ筆者に会っても得るものはない。
借金の申し込みや宗教の勧誘で会いたいと言うならさらに論外である。ボクは無神論者で無産者で無一文者である。
ボクに会いたいと言う人は、困窮してすがりたくてボクに会いたいのなら、大筋違いの見当違いである。
そんな人は、ボクに会ったら、さらに絶望するだけだ。

ボクは彼にこう言うつもりにしている。

「なんぼでも、ええから、金貸してくれ。」