ザ・プロレスラー39   佐山サトル(タイガーマスク=サミー・リー)

佐山さんの腰の低さはどうだ。礼儀正しいと言うより不気味な威圧感がある。さすが、右翼活動家だ。むやみに吠えない虎の貫禄だ。

佐山さんも、もう還暦を迎える。心臓の方は大丈夫なのだろうか?173㎝、115kgと言うから、明らかに心臓に負担がかかっている。医者に言わせると50㎏以上のオーバー・ウェイトらしい。くれぐれも体を大事にしてほしい。

タイガーマスクとしての115勝1敗9引き分け、勝率92%と言うのは恐らく日本プロレス史上最高だろう。フォール負けした事のない唯一のプロレスラーらしい。


彼がタイガーマスクとしてデビューするため、帰国しようとした時、所得税未払いにより、イギリス政府当局は出国を許可せず、国会議員福田赳夫氏の口利きにより、やっと帰れたと言うエピソードがある。

政治家のコネで海を渡ったのは日本プロレス界では、金一=キムイル=大木金太郎(大野伴睦氏の斡旋で密入国に対する強制送還を免れた。)とタイガーマスクの二人だけ。(金一も韓国の猛虎の通り名でタイガーつながりだけど。)

逆に、政治家に懇願され海を渡ったのは、日韓国交回復交渉で裏方として行動、日本政府に協力した時の力道山だ。 

サミー・リーについては、ブルース・リーのギミックでイギリスで大人気だった。新日本プロレスに逆輸入されたダイナマイト・キッドとの抗争が超人気カードであった。

サミー・リーを卒業して、タイガーマスクとしてのただひとつの負け試合の相手は ダイナマイト・キッドだ。

 

後年、キッドは重度介護状態で寝たきりとなった。キッドの入居施設を訪問したテレビクルーに託したメッセージの中で、元サミー・リー、元タイガーマスク佐山サトルは優しく語りかけている。

 

「ヘイ、トム。(キッドの本名はトーマス・ビリントン)ウェイクアップ!元気だったかい⁉二人で闘った試合は最高だったね。君は最高のレスラーだった。これからも頑張って。がんばってね‼頑張って生きてよ。サンキュー!トミー。シーアー。(また、会おう。)」

 

どうして、プロレスラーの中には、こんなに優しい人がいるのだろうか泪が出てきそうだ。