知り合いの漫画家が編集さんと二丁目で飲んだ。
この街は初めて訪れる人でも気楽に飲める。

編集さんの知っている店に入った。
 
二人がカウンターに着くと、美人ホステス(?)がじーっと漫画家の顔を見つめて、

「カンサイちゃーん‼やっぱりーっ‼お久しぶりー!」

と叫ぶ。

「先生。この店知ってるの?」

と編集さんも驚いている。

「いや‼知らん。知らん‼俺はオカマに知り合いはおらん‼」

ホステスさん、ちょっと拗ねて言う。

「なにゆうてんのー!うちやんかー!高校の時、柔道部で一緒やった猪熊やんか!」

「猪熊か?全然わからんかった。」