登戸に行って来た0603

登戸に献花しに行って来た。手を合わせる人々があとをたちません。男子学生のグループ、サラリーマン、幼子を連れた主婦、リュックを背負った上品な老紳士等々。そして、隣のコンビニの駐車場で、張り込みのようにしてカメラや機材を持つマスコミの取材陣、数分間隔で巡回してくる神奈川県警のパトカー。
ボクらが、登戸に行ったのは、事件から1週間後の暑い平日の午後だった。
気の毒で、可哀想で、言い様のない犯人への怒りが湧いてきた。
練馬では76歳の元農水省次官が「児童を殺す。」と騒いだ44歳の引きこもりの長男を殺めた。

引きこもりは病気だとボクは思う。犯人は憎い。犯人の親族にも腹が立つ。しかし、この事件は、親のせい、子のせい、学校の責任、政府の責任と、責めるより、「引きこもり」と言う病気を早期に発見し、予防し、再発防止に力を注ぐべきでないだろうかと思う。

ボクのうちのそばにも、引きこもりの中年男性がいる。他人事じゃあたない。


昔、ボクが小学生のころ、近所に高校中退した金持ちの息子で足の不自由な兄ちゃんがいた。時々、町内で暴れたり、大人と喧嘩したりした。
この人も、引きこもりだったが、足が不自由にも関わらず、近所の子供を集めて野球チームを作った。「こばとチーム」と言い、親が金満家なのでグローブやバットを買ってみんなに野球を教えて熱心に活動していた。やがて、暴言や突飛な行動はしなくなった。

ボクのうちが郊外に引っ越してボクが中学生になった頃、その兄ちゃんは病気で亡くなった。

あの兄ちゃんは、親の金の力で小学生たちの関心を買い、尊敬されていたので、トラブルは起こさなかったけど、そういう恵まれた環境にない人は、どうすれば良いのだろう?

ボクには答えがわからない。