田島隆 、東風孝弘両先生のカバチタレ!講談社モーニングKC20巻まで一気読み。
どの巻か、忘れたが、感動のシークエンスがあった。
脱サラしてオープンした食堂で食中毒が発生した。店主は、開店前の什器二重譲渡、多重債務などで追い詰められていたが、行政書士田村のアドバイスで立ち直った。ところが、恩人田村が食中毒被害者の依頼を受け、300万円の損害賠償請求をしてきた。
依頼人と法に忠実な田村は、運転資金全額の入った銀行預金を差し押さえ、不足金を母に援助してもらうよう提案する。切羽詰まり、田村を罵倒し暴力を振るう。その時、母親が息子の店主にかけた言葉。
わが子が ほんまに
苦しんどるときに
どこの親が銭金なんか惜しもうか!
難儀をしとるのに
親を頼らん子ほど
不幸なもんはおらんがな
この親不孝もんが‼
この金もワシの貯金も
全部使ったらええ
銭金なんか
あの世に持って行けやせんのじゃけん。
新人行政書士田村が次々と身に降りかかる困難な問題を事務所の先輩たちと克服して
依頼人の利益のために戦うという筋立てだが、この回のエンディングは親の金で解決
するという一見安易な終わり方に見えないこともない。
救いは早い段階からの母親の登場と親子の絆であった。そして、母親にこれだけの
セリフを語らせたことによってストーリーがギュッと締まった印象を受けた。
田島隆さんの原作の他に、東風孝弘さんの絵も、躍動感は乏しいものの
物語のラスト・シークエンスに大きく貢献している。
( って素人の下手な解説はいらないっ?やっぱり。失礼しました~。)