『まわり舞台の上で』は第七章で松田優作さんについて述べている。
死んじゃう少し前、最後に会ったのが下北沢
荒木さんはキャデラックを運転していた
路地に入ったところでタクシーと遭遇した
タクシーの運転手が下手で対向できずもたもたしている
短気な荒木さんは「バカヤロー‼」と怒鳴る
タクシーの後部座席から
「荒木さん荒木さん!」と声がかかる
「優作です。優作です!」
なんとなくは分かるんだけど優作は俺の事を多分、好きでいてくれたんだと思う。
どんな時でも会うと、もうほんとに「荒木さん!」って走って来るんだよね。そういうのが、すごく印象があるよ。
荒木一郎さんにも松田優作さんにもアウトロー的な演技に魅力を感じるファンは多いと思う。松田優作さんは生前、芸能界の先輩で自分と同じような匂いのする俳優の荒木一郎さんに憧れていたようだ。
会うと必ず笑顔で「荒木さん!」と言って駆け寄ってくる。