銀行暴力傷害事件

第1話

後輩から電話があって銀行の職場内で暴力事件があって二人が処分されたと言う事だ。

何?

と詳しく教えてもらった。

ある小規模な支店で支店長代理と新人行員が殴り合いのけんかをした。

歳は親子ほど違うが仕事上の衝突が原因だったらしいが、両者は日頃から犬猿の仲だったらしい。

 

先に手を出したのはどちらか分からないが殴り合いになり両者とも病院に担ぎ込まれるほどの大けがだったらしい。ひょっとしたら凶器を使ったかもしれない。警察にも届けなければならない。が銀行側は見て見ぬふりをしてもみ消し人事を発令した。

 

起こったことは仕方ないが私がおかしいと思うのは銀行側の対応である。仕事上の衝突とは言え銀行側がノルマや規律の押し付けで行き過ぎはなかったのか。折り合いの悪い部下どうしの日頃を知っていた管理者(支店長)はそのことに注意を払っていたのか。

 

両者とも追い込まれた挙句の感情の爆発が暴力に訴えることになったのであるなら、そういう環境を作った管理者や経営者側が悪いと言わざるを得ない。

 

その後、支店長代理は平行員に降格処分で郊外の出張所に左遷。新入行員の方は瀬戸内の島の支店に飛ばされた。引き継ぎも顧客への説明もなく異動は発令された。

まるで退職勧告まがいの処分である。

せめて中途退職一時金は払うから組織から出て行けと言わんばかりの処分だ。

 

処分に関しても私は間違っていると思う。この事件が起きた支店の管理者(支店長)と本部人事部長も処分されるべきだ。二人の当事者と周りの同僚たち、何より二人が担当させてもらっていたお客さんの迷惑を考えないこのような処分は間違っている。

 

私には何の関係もない所で起きた事件だが、一番の被害者は大けがして前途を閉ざされようとしている喧嘩した二人かも知れない。