負けても負けても負けても、また、負けても、いいじゃないか
そして、どん底の中から、あしたの栄光をつかみ取るのだ
立て‼立つんだ‼ジョーォォオーッ‼
( いかん。違う話になっている。)
長い長い夜は私の時間
愛を育てたこの部屋で
今は他人の貴女と私
朝が来るまで
まだまだあるのよ
寂しがりやに
ひとりは辛い
長い長い夜は私の時間
愛を育てたこの部屋で
今は他人の貴女と私
バブル・デザインのアルマーニのセットアップスーツを買い取ったらポケットに紙が丸められて入っていた。引っぱり出したら、なんと、それはドル紙幣だった。21ドルあった。US$は円換算で今二千円くらいか。スーツの仲買人に電話したら、「もらっとけ‼」と言われた。
それで、銀行に両替に言ったら、ブルゾンちえみによく似たテラーが出て来て、ため口で説明された。
「ああそう。US$を円に替えるのね。」
「両替依頼書を書いてくれる。」
「あ、免許証の提示は要らないから。」
ボクがこのテラーの友達なら分かるが、少なくとも客に言う言葉ではない。
で、15分くらい待たされて、今度は敬語で話しかけられた。
「お客様、申し訳ありません。鑑定機が故障しておりまして復旧までどのくらいかかるか、分りかねますので、お待ちいただくか、日を改めるか、なさっていただけないでしょうか?」
( なんだ。散々待たせた挙句……。)
と思ったが、ボクは血管が普通の人より弱いのでおこつたり怒ったりしないことにしている。
「いいよ。また、来週にするから。」
そうしたら、テラーのブルゾンちえみは、
「お客様。少々お待ちください。」
と言ったので、なんか、ノベルティ・グッズでも持ってくるのかと思ったら、
「どうぞ。」
と言って銀行名入りの使い捨てのホカホカカイロを二個くれた。
( 人を年寄り扱いしやがって。)
と思ったが、ボクは、ボクの血管にまあまあと、なだめられて怒るのはやめた。
あのテラーは銀行の窓口でブルゾンちえみの物真似でもやっていた方がよっぽど愛嬌があるぞ。
( え、余計なお世話? やっぱり。 )
和田アキ子とゴマアブラ〈東京で和田アキ子のカバーをする路上ミュージシャン〉
「新宿西口でゴマアブラと言うバンドを見た。上手いっ!年季入ってる。 だけど親不孝バンドなんだよね。 そりゃあ、あんたがひとりもんならいいよ。けど妻子がいるなら、 ここらが潮時じゃねえ?メンバーたちも将来あるし……。」
「ありがとうございます。ゴマアブラのベースボーカル、ダディー直樹です。 俺たち全員27歳のひとりもんです」
〈 スカイハイ 〉ミル・マスカラス『千の顔を持つ男』『仮面貴族』
都内でカラスが暴れているらしい。テレビのニュースで見た。空中からの攻撃には人間は弱い。スズメバチとか、カラスとかにつつかれたら無事ではいられない。雷や竜巻や雹、あられ、とにかく空から、攻撃されたら防ぎようがない。
そのニュースを見て、突然、何の脈絡もないのだが昭和のアイドル・プロレスラーを思い出した。ミル・マスカラスである。無理矢理言うとカラスつながりだ。
こう書くとブログが荒れるのではないと言う向きがあるが、余計なお世話だ。文章下手は自覚している。
ミル・マスカラスと言えば、アーロン・ロドリゲス商売上の名前だ。日本語に訳すると『千の顔を持つ男』となるそうだ。プロレス的には、もうこれだけで素晴らしい。後は、どうやって強さをアピールできるか、どうやって魅せることができるかである。
派手なマスクを複数持っていて毎回違うマスクでリングインする。試合用のマスクの上にオーバーマスクと言うのを着けていて、リング上で名前を呼ばれると同時にオーバーマスクを脱いで観客席に投げ込むと言う派手なパフォーマンスをする。それだけでも観客は大喜びする。
リングに上がる前花道では、ファンがミルマスカラスを肩車して登場する。入場テーマは、ジョージ・レーゼンビーの主演映画の主題歌でジグゾーというロックグループの『スカイハイ』だ。
それから、めったにラフファイトをしない。反則もしない。これが、反則外人、悪党覆面レスラーを見飽きた昭和のプロレスファンやちびっこファンに受けた。
それから、じつはケンカファイトも強いと言う事がわかって来た。ミルマスカラスの仮面を破ったレスラーは四人、ザ・デストロイヤー、アブドーラ・ザ・ブッチャー、タイガー・ジェット・シン、トミー・ツルタ( ジャンボ鶴田 )。そして、この四人はマスクを破ってミルマスカラスの素顔を暴くと言うところまですることはできなかった。
当たり前だが、商売道具のマスクに手をかけられてマスカラスが黙っているはずはない。ボクサーのようなパンチで相手を攻撃する。パンチが早くて重くて、手数が多い。マスカラスがパンチを振るう時、彼は商売としてのプロレスをしてはいない。リング上でけんかをしているのだ。
ケンカと言えば、1979年の秋だったか、アブドーラ・ザ・ブッチャーとのケンカ試合を思い出した。反則、凶器、マスク破りをブッチャーが仕掛けた。マスカラスの顔色が変わった。(ウソ!マスクで顔色は分からない。)マスカラスはパンチで応戦した。と言うより、途中から、ずっとブッチャーの頭と言い、顔と言い殴り続けた。もちろんブッチャーは流血してグロッキーになった。時たまふらふらしながら逆襲しようと試みたが奏功することはない。
肝心なのはここからで、両者リングアウトの混乱の中、二人を引き離そうと大挙して日本側、外人側レスラー出て来て、両者を分けた。その時、ブッチャーの地獄突き( 空手で言う抜き手 )が控えの選手に当たった。すると突然、日本側、外人側レスラーが総がかりでブッチャーに殴ったり、蹴ったりのリンチを加えた。
マスカラスもブッチャーも当時全日本プロレスの花形レスラーだから、リンチや私闘で負傷することは試合数の減少、観客動員数の減少、売上低下につながるから馬場さんが許すはずがない。
しかるに大勢のレスラーがブッチャーに制裁を加えた。思うにブッチャーが嫌われていたと言うよりはマスカラスの怖さ、レスラー仲間が今でいうところの忖度をマスカラスに行ったと言うのが真相らしい。
ミルマスカラスはアイドルレスラーであると同時にケンカ強さも怖さも兼ね備えていたと言えよう。
余談だが、アーロン・ロドリゲス自身は生涯、四度、結婚している。それだけでも一流のアイドルレスラーではないか。( 知らんがな! )
アマレスの出身でなくて、ウェイトリフティングの選手経験がある。デビュー前は服飾デザイナーというから凄い。弟二人も人気レスラーでドスカラス、エル・シコデリコ(エル・サイケ・デリコ)と言う。もちろん、二人とも覆面レスラーだ。弟二人のマスクもアーロン・ロドリゲスのデザインらしい。
こんな余談で脱線をするとブログが荒れると言う人がいるが、かまわない。何しろ、ミルマスカラスはボクにとっては昭和のアイドルレスラーだから、あれもこれもエピソードを知ってる限り、ぶっこみたくて仕方がない。
そうこうするうちに『仮面貴族』の言われの由来も、『フライングクロスチョップ』の技術解説も、ミルマスカラス主演映画のエピソードについて書くスペースが無くなってしまった。残念で仕方ない。せめて『スカイハイ』のメロディでも口ずさんでみよう。歌詞は英語だから知らんけどな。