2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

奥付・検印・印税について大漫画家に尋ねてみた

昭和29年(1954年)10月トモブック社から発行された宇宙物語(安田卓也・作)130円。 これも第五福龍丸の死の灰事件の直後に描かれたもので各国の水爆実験を激しく非難した内容となっています。 ところで、ほんのこの検印の意味は何でしょうか? あとがきには三…

大被曝当時に描かれた漫画【花乃かおる・ビキニ死の灰】

花乃かおるさんの『 ビキニ 死の灰 』という漫画が 原水爆漫画コレクション①(平凡社2015年初版)に収録されている。 この漫画は、いつもと変わらない日常生活の延長線上で労働していた焼津市の漁業従事者の方たちに太平洋上で突然降ってきた死の灰という悲劇…

タイトル『あしたのジョー』の決まり方

少年マガジンの『巨人の星』初代編集者宮原照夫さんがボクシング漫画を企画した。 同じ雑誌で梶原一騎名で二つ原作を書くというのも変だと、 梶原さんは高森朝雄を名乗る。 ちばてつやさんは自分のオリジナルだと思っていたら梶原さんの作と聞いていやがった…

あしたのジョーの名脇役たち

あしたのジョー最終戦は世界バンタム級タイトルマッチ。 相手はホセ・メンドーサ。 日本武道館に詰めかけた大群衆。 その中にウルフ金串とゴロマキ権藤が仲良く同道している。 いつ和解したのだろうか? この時点でも二人とも反社会的勢力のメンバーなのだろ…

今日読んだ本・ブラックジャックと忠直卿行状記

ブラックジャックの本名は、間 黒男 ( はざま くろお )日本人だったのか? 『忠直卿行状記』。新聞記者から作家へと菊池寛が文壇の表舞台に登場することになった出世作。30歳の時の作品。

『銀行員・横山光輝』「超絶レア」コレクション収録 ( 半沢直樹は出てきません。念のため。)

横山光輝「超絶レア」コレクション収録一覧 『オレとおまえ』 『城と太陽と名探偵』 『長征』 『怪物』 『走れメロス』 『まんが浪人』 ☆ ☆ 光プロと潮出版社のあとがきに「1970年代に発表されたものの中で単行本未収録の レアものを集め『復刻版』とはせず…

原水爆!大警鐘!!白土三平『消え行く少女』と横山光輝『オレとおまえ』

20157平凡社から『 原水爆漫画コレクション③焔光( えんこう )』税別2800円 テーマも価格もかなり重い。その本の中に白土三平さんが1959年( 昭和34年 )に 日本漫画社から出した貸本漫画『消え行く少女』前後編二巻分が収録されている。 白土三平さんの原…

『リボンの騎士』昭和29年12月初版発行 定価130円 大日本雄弁会講談社

手塚治虫先生の『リボンの騎士』を読んだ。 2009年1月に株式会社講談社から出た完全復刻版『リボンの騎士』(少女クラブ版)。 昭和29年12月初版発行、定価130円、社名が大日本雄弁会講談社と言うのも泣ける。66年の時の移ろいを感じさせる。 ☆ サファイア姫を…

大感動!『ジャングル大帝』手塚先生70年前の作品

手塚治虫先生の復刻版『ジャングル大帝』は小学館クリエイティブより2010年3月に初版本が税別2000円で出版されている。 底本は『漫画少年』(学童社)1950年(昭和25年)11月~1954年(昭和29年)4月号に連載されたものである。 ボクは先年、非常に失礼な主張をし…

サイボーグ009とジャングル大帝

メールのお御説ごもっとも。言い得て妙。どストライク。よかったのは少年キング連載開始時だけでした。いっちゃってる。まことに。 むしろ、009ノ1の方が名作だったりして。 あと、仮面ライダーもそうだけど、改造人間が好きな先生だなあという気がします。 …

連載漫画の単行本第一巻目を読む『サイボーグ009』石ノ森章太郎

最後に行った図書館は漫画に関するコーナーが充実していた。それで、 それぞれの作品の第一回目を知りたいと思ったからだ。 借りた本は、 サイボーグ009 ジャングル大帝 ベルサイユのばら リボンの騎士 の四冊だ。 まず最初に読んだのは『サイボーグ009』平…

『竜虎剣吹雪』『悲願双竜剣』成島一夫と『音無しの剣』横山光輝、『山びこ剣士』藤子・F・不二雄の各先生

ネットでヒットしないので市内の六つの公立図書館を回って貸本漫画に関する本を探し回った。 しかし、ひばり書房『竜虎剣吹雪』成島一夫・作についての記事の書かれたものや作品を見つけ出すことはできなかった。 かろうじて『貸本マンガRETURNS』というポプ…

大漫画家「竜虎剣吹雪?知らんよ。」

同級生の大漫画家兼編集者も成島一夫を知らないと言う。貸本漫画家だろうか。貸本漫画の衰退とともに引退廃業転職なさった先生方の中の一人かも知れない。 ☆ 貸本業界から月刊、週刊少年漫画に転身して大成功された先生方では、手塚治虫、白土三平、水木しげ…

ひばり書房の『竜虎剣吹雪』(成島一夫) もう一度読みたい本

もともと、さいとう・たかを先生は貸本作家の出身で、劇画工房の創生期のメンバー、映画製作の手法のような劇画作りをしたかったんだそうだ。 ところで、ボクの覚えている唯一の貸本のタイトルは『竜虎剣吹雪』 ☆ ☆ 五歳の時貸本屋で親に買ってもらったひば…

菊池寛と直木三十五のちょっといい話

高松市の中央公園の前に二つの銀行の本店ビルが立っている。大きい方が明治の銀行条例で誕生した全国で114番目の百十四銀行。小さい方が第二地銀だ。 その小さい方の第二地銀の南側の歩道に菊池寛の『父帰る』のワンシーンをモニュメント化した銅像が立って…

甲子園球児の君たちへ!未来の話をしよう

若い時に関西のある銀行の支店に勤務した。 顧客宅や取引先の会社を回って預金を集めたり、融資したりする仕事だった。 赴任して初めて、得意先の会社の代表者と話していた時、支店長の話になった。 「君もこれからは苦労するな。あの支店長の下では、、、、…

昭和の天才たち・三島由紀夫と赤塚不二夫

日本を代表する小説家をひとり挙げろと言われれば、ボクは迷わず三島由紀夫と言うし小説や文学に無知なボクがそう言っても否定する人は少ないと思う。 つい最近、ボクは三島由紀夫が大変古くからの漫画ファンであったという事を知った。 うれしい限りだ。評…

劇画工房、さいとう・たかを、辰巳ヨシヒロ

ボクの長年の疑問。 高校くらいから思っていたかも知れない。 【どの本にも「劇画」の名付け親は「辰巳ヨシヒロ」と元祖は、この人みたいに紹介さ れているけど、感銘を受けた作品はない。というより作品はあまり知らない。「劇画」 の王様はさいとう たかを…

最高の弟子【水木しげるのアシスタントつげ義春、池上遼一】

水木しげるさんは、つげ義春のタッチにほれ込んで、雑誌ガロ誌上に「つげ義春さん。連絡をください。水木しげる。」と言う広告を載せた。それを見たつげさんが調布市の水木さん宅を訪れアシスタントになったという。 その時、つげさんはもうすでに「つげ義春…

銀行の話②黒い美少女達

毎朝、駅前の銀行駐車場で必ず真っ黒に日焼けした少女の一団と会う。「おはよう。」と声を掛けると少女たちは「オス!」と口々に返事する。十人くらいの黒い少女たちがマイクロバスに乗り込む。運転するのも少女たちのうちの一人だ。 駅前駐車場を同時刻に出…