銀行の話②黒い美少女達

 

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毎朝、駅前の銀行駐車場で必ず真っ黒に日焼けした少女の一団と会う。「おはよう。」と声を掛けると少女たちは「オス!」と口々に返事する。十人くらいの黒い少女たちがマイクロバスに乗り込む。運転するのも少女たちのうちの一人だ。

駅前駐車場を同時刻に出発して十分くらいで事務センターに着く。ボクがポンコツの原付スズキの蘭 ( わかる人には分かる50CCのバイク。鈴木 蘭と言う人名ではない。)で到着すると黒の少女たちは事務センターの駐車場にマイクロバスを止め、ぞろぞろと車から降りてくる。

 

顔を合わすともう一度声を掛ける。「ご苦労さん。」また少女たちはオスオスと言う。

 

 

2019女子ハンドボール世界選手権大会 ファイナルラウンド 準決勝-2 ノルウェー vs. スペイン

銀行の女子ハンドボール部の選手たちである。彼女たちは背が高くがっしりとした体つきだ。全員、化粧っ気もなく、リュックを背負い、デニムパンツに運動靴、ワークシャツみたいな恰好をしている。

一流アスリートの証なのか大腿筋が発達していてみんな一様にガニ股で歩く。まるで少年のようにも見える。

朝、部員全員が駅前の合宿所からマイクロバスで出勤して午後

 

三時頃、退社してまたマイクロバスで練習場に行ったり、試合に行ったりしていたようだ。

 

で、昼食時には食堂でまた彼女たちと会う。みんな制服姿だが、似合っていない。身体が大きいから男性的で、可愛いとは思えない。

 

みんな、必ずご飯の大盛りをリクエストする。食堂のおばちゃんは気を使っている。

 

「あんた、ダイエットしてないよね?大盛り?特盛り?まだ?もっと?ほんとに食べられる?多すぎたら言ってよ。まだ?もっと増やす?」

 

たいてい、飯は超特盛りになる。

丼マニア[雑誌] エイムック

 

「みんな、よく食べるね。」

と食堂のおばちゃんに声かけたら、

 

「このビルの中であの子らが一番大食いだね。あのくらい食べないと体がもたないみたいだね。練習もすごいハードらしいしね。」

 

と言っていた。

 

食堂で黒い少女たちと同じテーブルで食事する機会があったので疑問を払拭するべく、思い切って尋ねた。

 

「全日本とか、国際大会とかTVのハンドの選手は色白なのになんで君らの顔、真っ黒なん?」

「一流とか金持ちのチームは体育館で練習するから、真っ白やん。うちら、体育館もないし、外でやるから真っ黒になんねん。会社もケチで予算くれへんし。おっちゃん知ってる?あのマイクロかて、十年前のミッション車やねんで。」

 

そうか、苦労してるんやね。飯くらい腹一杯食べろ。しかし、おっちゃんて誰?

あ、わしか