弾丸の立ち合い・電光石火の早技〈好漢三田大生の相撲〉

SNSで三田大生君の相撲の取り口についてやたら批判する
輩がいるので少し言わせてください。

幕下力士の彼は力士養成員だ。関取じゃあない。
そこんところ分かるか?
理解してるか?
ひと場所たったの七番しか相撲が取れない。
ひとつの白星の重みが、あんた(批判している奴)にわかるのか。

取的はプロ(十両)になるため命がけでやっているんだ。
技術的には関取に劣るケースもあるかもしれないが、
弱いわけでも臆病でもなく皆それぞれに背負うものがあって
一番一番死ぬ気で相撲を取っているんだ。

これが十両以上でお客に見せるための相撲だったら、
引き技、すかし技、立ち会いの変化なんかが批判されても仕方ない。
平幕でも勝ち越しがかかっていたり、体調不良だったら
お客もまあまあ納得するだろう。
大関でも貴景勝は、熱海富士と取った時、立ち合い変化した。
批判されたけど誰もが首を負傷している大関の相撲を
責めたりはできないはずだ。
相撲は殺し合いじゃないんだ。死ぬ気で相撲取るは気構えを言っている。
首を負傷しているのに頭から当たったら本当に死ぬぞ。

翻って三田大生君はお客に相撲の取り口を見てもらうために
七番取っているんじゃないのだ。勝って勝って勝ち続けて、
上に上に上がって関取になるために頑張っているんだ。

きれいな相撲を取って負け越してなんの意味があるんだ。
引いても落としても変わっても勝ち越して初めて
力士養成員としての三田君の相撲の意味があるんだ。

それに彼は引くにしても変わるにしても必ず一回頭で
当たっている。ものすごいスピードで当たっている。
最初から逃げてるわけじゃない。
一番だけ立ち会いで当たらず変化して負けている。
それはそれで反省すればいい。「負けて覚える相撲かな」だ。

三田君が引き落としや変化で勝ったとしても立ち合い
正々堂々正面から当たっている限りは立派な業師だ。

余談ながら尊富士が優勝した時の狼雅戦。
尊富士は当たると見せて立ち合いの変化。
高校時代、外国人で初の高校チャンピオンとなった狼雅に
準決勝で負けて三位となった尊富士はそれ以来、
立ち合いで逃げたくなるほど狼雅の強さを知っていたんだ。
幕尻だったから誰も尊富士の取り口を逃げたとは
言わなかったが尊富士はその後、白星を重ね優勝した。

最後に繰り返すが三田君はあの小さな体でまるで弾丸みたいな
ものすごいスピードで頭から相手に当たっている。
その瞬間に引いたり落としたりいなしたりの早技を決める。
早すぎてどうやって勝ったかわからないくらいだ。

威風堂々電光石火の立ち合いだ。
三田君が十両に上がった時どう相撲が変わっていくか。
それをみてから批判すんならやってくれ。

あんた(批判してるやつ)も相撲が好きなんだよな。
それで三田大生君のファンなんだろ。
応援してくれ。お願いしますよ。