大漫画家が組んだ住宅ローンの話からインタビューはドンドン脱線していく

プロの技全公開!まんが家入門 (入門百科+)

 

いやあ。昨日は、いいお話をありがとう。

貴君の師匠A先生の言葉が暖かくて胸を打つ。うれしい。思い出話でもそういう記憶のある君は幸せだと思います。
 
当時、同学年の法学部の学生が日本全国何十万人いたか知らないけれど、自作の原稿を、当時の青年誌の作家さんとは言え、日本中で知らない人はいない大漫画家A先生に見てもらいに行けたという幸運と度胸の良さ。
 
すごいことです。この辺、感動して自分で何を言っているかわからないが、雰囲気だけ感じ取ってください。   
 
 
 
法曹の道に進まない大多数の法学士が月給取りになっていくのに対して自分の夢をかなえるために進んだ貴君をうらやましく、また誇りに思います。
 
田舎へ帰った時には、わしは大学の同級生で漫画家がおるとか言って自慢する。
(この辺も自分で意味わからない興奮状態。) 
 
 
 
そして、住宅ローンを借り入れたことも素晴らしいと思う。ボクは自身で勤務先の銀行の住宅ローンの審査に一度落ちている。

 

図解 大蔵省金融企画局・金融監督庁―金融制度・法案起草から金融検査・監督・告発のすべて

 
銀行では融資を受けている顧客全員の査定をする。
当時の二年に一度の大蔵省検査に備えて、債務者(借入している顧客)を、評価の良い方から五段階に分類する。( 大蔵の来ない年には日銀が二年に一度のペースで来ていた。対象は全国の銀行の中から適当に。 )
 
①正常先②要注意先③破綻懸念先④実質破綻先⑤破綻先という具合。
 
このうちまともな客は①のみで、②から④へと段階的に倒産、破産が近い先となり、⑤は法的に完全なアウトの先です。
 
 
 
当時、本部の融資検査役某からボクに電話があり、
 
「この債務者は②じゃなく④じゃないか?」
 
と言われ、
 
「債務者名は誰ですか?」
 
と尋ねたら、
 
「磯野浪平」
 
とボクの名前を言われ、
 
「それ俺じゃないすか?そのラインシート( 大蔵省の役人が見る資料のこと①とか②とか⑤とか判定が書かれている。)を作ったのは中島( 後輩の名前 )です。俺は債務者本人だから。」
 
と言ってやった。
 
 
本部の奴は、わしに言わずに査定したボクの後輩中島に電話で、
 
「これは査定が甘いだろ!」
 
と指摘すべきところ、直接ボクに電話してきたのだった。寝ぼけてんのか。
 
 
 
まあ、それは収入が少ないのに過大な住宅ローンを組んだボクが悪いんですが、
 
貴君は、自由業、漫画家をしながら、住宅ローンを組んだのは担当した銀行員も力があったと思うが、
 
相当な資力、返済能力がなければ借入できないから。
この点も漫画家としては成功者だとボクは感心しています。
 
 
④実質破綻先のことを銀行の馬鹿どもは省略して『実破(ジッパ)』 と呼んでいた。
ボクは、同じ勤務先の行員から「ジッパ」と呼ばれたただ一人の男です。
 

住宅ローンのしあわせな借り方、返し方

 

 
別に破綻はしていないので銀行は僕には
 
「まじめに働いて返済しろよ。」
 
というスタンスです。本部の言うことに過敏に反応する必要はなかったわけです。
 

 

 

半沢直樹 5(第8話~第9話) [レンタル落ち]

しかし、この本部の融資検査役某はその後、事件を起こして処分されました。使い込みではないのですが、貧乏が生んだ悲劇です。その事件については次回、報告します。
 
(大漫画家の資力、返済能力の話は、もう終わりかい!?)すみません、文章力がないので全然まとまらなかった。
 
乞うご期待!ではなく、あまり期待せずに次回を待たれよ。