昭和の名ジョッキーに福永洋一と言う人がいた。

現代でいうならサッカーの久保建英と野球の大谷翔平を足して割ったような騎手だった。
福永洋一さんは「天才」と呼ばれた。
983勝し、生涯獲得賞金は72 億円。
若い頃からスキルの高さとともにその勝率の高さをファンは称賛した。

令和の競馬ファンなら福永祐一さん(2636勝)のお父さんと思うだろう。
野平祐二さん(1339勝)とともに伝説の人かもしれない。

しかたない。
武豊さん(4537勝)は知ってても、
名人武邦彦さん(1163勝)を知らない人の方が多いんだから。

皆さん、不思議に思うでしょう。
天才福永洋一さんが983勝と五人の中では一番勝ち星が少ないから。

でもね、三人は「伝説」、「天才」、「名人」なんだよね。
実際にリアルタイムで見たことがないとその凄さは分からない。

競馬で「天才」と言えば=福永洋一を意味する。
30馬身差をゴール直前で鼻一つ、かわして勝ったとか、
差し脚の中堅馬に3000メートルを逃げて逃げて逃げ勝たせたとか、

スポーツ新聞が言ったんじゃなくて
名人武邦彦さん(1163勝)とか名手岡部幸雄さん(2943勝)ら
騎手仲間が言い出したことだ。

「 ( 若いのに福永 )  洋一は天才だ」と。



不幸な事故さえなかったら福永洋一さんの生涯成績はその何倍であったかも知れない。
また、日本の競馬史も変わっていただろう。