生前の親友の漫画家に質問した。上村一夫氏や安藤昇氏、人斬りF氏の話も飛び出した。
大漫画家遍歴時代についてのインタビュー
デビュー作について教えてください。
>それは今、単行本とかの形になっているのですか?
なっていません。
>ギャランティーはどうでしたか?一ページいくらという計算でしたか?
3千円(ゾロ3ってやつで¥3333 源泉徴収分があるので)×4ページ。
>アシスタントをされたことは?
ありません。
>やはり、アシから作家デビューするものなの?
仕事の進め方や編集との付き合い方とかを学べるので、アシはやった方が良いと思います。
>投稿からデビューする人との比率は半々くらい?
投稿でデビュー後に、編集の紹介でアシ(忙しい時だけとか)をする人は少なくない。
良い先生(優しくて待遇が良い。例、上村一夫先生)の元でアシをすると、居心地が良過ぎてデビューが遅れたり、デビューしないでアシのままで過ごすということにも…。
>なんか大漫画家KM先生は既に結婚されていてもっと収入を増やしたいから
>手っ取り早く稼げる方法として漫画家デビューしたように思えてなりません。
ははは、さすが御大。見破られていますね。
>編集者時代には「人斬りF」先生にかわいがられたと聞きますが
>本物の元〇クザさんだから、やっぱり安藤昇先生のような雰囲気の人でしたか?
好々爺という感じでした。本当に気配りの出来る良い人というイメージ。小柄だし。映画では渡哲也が演ったので、その雰囲気でイメージしがちですが…。
最期をああいう形で迎えられたのは本当に残念。作家になってからはヤクザ辞めてたと思いますし、だから色々あったのかも。
武闘派の安藤組長は別格です。組長だし貫禄が違います。
***筆者注
この他にも少女漫画家が上京してデビューして世間も大人の社会も知らないまま、出版社の言いなりで意志に反して描かされ潰されたり、かわいい子は編集者と出来て捨てられたり、まるで女工哀史だと嘆いていました。
親友は漫画家となった後、編集者として出版社の正社員となった時期があってその時にマイホームも建て、大病したけど会社の健保組合に助けられたりしてラッキーだったと話していました。後にまた漫画家に戻るわけですが「夢の印税生活」とボクが言うと、
そんな甘い仕事ではないといつも否定していました。