「北斗の拳」より「わが生涯に一片の悔いなし‼」と「お前はもう死んでいる‼」

北斗の拳 1巻

●本作品は、1983年~1988年まで週刊少年ジャンプに連載されたものを
2005年にコンビニ廉価本として徳間書店から発行し直したものです。作品の発表から40年~35年が経過しています。コンビニ廉価本の発行から18年が経過しています。が今読み返しても古さは感じられません。

●残念なことに最終12巻は入手できなかったのですが、物語は第7巻の「ラオウ死闘編」でいったん完結しています。大相撲の第72代横綱稀勢の里が引退会見の場で語った「わが人生に一片の悔いなし」は第7巻末でケンシロウに敗れた兄のラオウの最期の言葉「わが生涯に一片の悔いなし‼」を引用したものと言われています。そういうわけで第8巻から第11巻まではケンシロウのアナザーストーリーとして楽しめます。

●悲劇的運命と逆境を逞しく克服していくケンシロウの物語はオムニバス形式で都度完結する短編の集合体のような趣があり12巻を読まなくてもさほど違和感はないでしょう。

●第1巻「救世主降臨‼シン野望」編の冒頭でケンシロウが邪悪な敵に呟いた「お前はもう死んでいる‼」という言葉から北斗神拳ケンシロウの物語が始まっていきます。
映画「マッドマックス」やブルースリーのいくつかの作品を彷彿とさせ一気に読んでしまいました。