荒木一郎さんのエピソード ②< 君に捧げるほろ苦いブルース >

君に捧げるほろ苦いブルース

これは荒木さんの「まわり舞台の上で」に書かれていたエピソードで描くのを辞めようかと思ったくらい詰まらない話。

アリスのファンが荒木一郎さんの所に電話をかけてきたと言う。抗議の電話だと言う。

 

「あなたはアリスの『帰らざる日々』の歌詞とメロディーの一部を盗作しましたね?」と言う。

「へっ?」

荒木さん、何のことか分からない。まったく身に覚えがない。

わけわからない状態でいると、アリスのファンのクレイマーは、荒木さんの『君に捧げるほろ苦いブルース』の歌詞とメロディーがアリスの『帰らざる日々』にそっくりだと言う。

帰らざる日々―誰も知らないAlice (角川文庫 緑 472-51)

 

 

荒木さんは変だなあと思う。

そもそも荒木さんの楽曲はアメリカのモダンジャズのイメージを切り取ったような感じの曲がほとんどで日本の歌手や楽曲から影響されたことはない。

 

昨今はミュージシャンどうしでinspireされたとかいうのが大はやりだけど、そういう影響とか感化されたこともないので全く分からない。

 

「別に真似して作ったわけでもないけど、そんなに言うなら、制作番号とかさ調べてみたら。」

と言ったらアリスファンのクレイマーは大人しくなって電話を切った。

 

 

ボクも気になって制作年月日を調べたらリリースされた日が分かった。

荒木一郎さんの『君に捧げるほろ苦いブルース』1975/9/1

アリスの『帰らざる日々』1976/4/5

ミッドナイト・ブルース

両方の曲を聴いてみた。

盗作とか、パクったとか、第三者が言うほどの事はない。

 

逆にファンを装って一方のミュージシャンに電話して抗議をする方がおかしい。

贔屓の引き倒しでアリスにだって失礼な話だ。

 

第一、七ヶ月も後からリリースされた楽曲をどうやったら盗作できるのか?

 

どちらのファンかどうかそんなことは置いといて視聴した人が、

「アリスの『帰らざる日々』って、去年リリースされた荒木一郎の『君に捧げるほろ苦いブルース』にちょっと似てるよね。」

「あっそういえばそうだね、」

というのなら理解できる。

 

こんなクレーマーは願い下げだ。ファンを名乗って欲しくない。

 

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