2018/10/11

コンビニで見つけて週チャンを買った。読んだが、あまりピンとこない。

作家の個性や主張を大事にするのは当然だが、秋田書店の編集さんはちょっとどうかと疑問に思う。編集さんだけの責任じゃないと思うが。

板垣先生のやりたいようにやらせているような感じがする。初めの頃の熱気が感じられない。
後期のシリーズでは何回か「投げ出し連載完結」をやってしまうのだけど、(それは別にかまわないのだけれど。)インターバルがあまりにも長すぎて、もう板垣先生は作家を辞めてしまったのではないかと思うくらいだ。

新人と違うのだから、再開してもそこはきちんと愚直に作品に打ち込んで欲しい。
板垣さんは、「原稿を落としたことがない。あるいは少ない。連載休止期間も原稿を書き溜めていたから、画力は落ちていない。」を自慢にしているらしいが、今更だけど、真面目に原点に立ち返ってみる必要があるのではないか?


抽象的でわかりにくいけど、つまり連載再開の一話目二話目があきれるくらい覇気がないのだ。
ボクの考えるシリーズ物で描く作家さんの作品のお手本は横山光輝さんの「伊賀の影丸」だ。この作家は再連載の一話目で、もうすでにストーリーが十話くらい進行しているのではないかと読者に思わせてしまうことが多々あった。

なかでも、「 由比正雪の巻 」と「 闇一族の巻 」が秀逸で、今週から始まったはずなのにストーリー背景や登場人物の個性は確立されていて物語のあらすじを別のところで堂々と展開しているのだ。

こういう言い方では、ますますわかりにくくなるかも知れないが、ボクは馬鹿な一読者だからうまく言えない。


横山先生は歴史上の事件を漫画の舞台や背景にして描くことが多く、由比正雪事件はそのまま幕府に対する反乱事件を題材にし、闇一族の方は、島原の乱や山城の国一揆をもとにして描かれている。そして、そういう歴史的事件を単なるなぞりに終わらせていない。十分咀嚼したうえでキャラクターに役回りを背負わせている。そういう実力というかベースがあれば作品にもぶれはない。

一方,板垣先生のバキ道の方はあくまで板垣さんの格闘技選手、格闘家としての経験と想像力がそこにあるから、28 年くらい、バキをずっーと描いていれば、( 言いにくいけど ) マンネリ化してしまうのではないか?

横山先生にも「投げ出し完結」はあったけど、連載再開第一話、第二話はワクワクしながら読んだ。発売日には田舎の少年のボクは国鉄の駅に走った。駅の売店が一番早く少年週刊誌を置いたからだ。


なんか、板垣さんも年取ったからな。読者のボクも年取ったからな。いまいち、感動しないのはそのせいかもしれない…

偉そうで悪かったね。
何しろ、金出して週刊誌や単行本を買っている『読者様』だからね。ボクは。